046:個性の作り方

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 TRPGでは「個性」を持ったPC達がシナリオに挑戦し、その課程を楽しむゲームです。

 この「個性」という物はただのデータの集まりでしかなかった「キャラクターシート上の存在」に命を吹き込み、ただの「駒」でしかなかった物を「1人の存在」に変化させてくれます。

 さて、それでは、キャラクターの「個性」とは、どうやって作り、演じる物なのでしょうか?

 実際にキャラクターに個性を持たせる場合、2つの方法があります。

 「性格の指針」を作り、それを演じる方法と、「行動の指針」を作り、それを実践する方法の2つです。

 実際に人間の「個性」を観察すると、「個性」というのは「性格の傾向」と「行動の傾向」という2つの傾向からなる物です。

 例を挙げてみましょう。

 短気である、暢気である、怒りっぽい、細かい事は気にしない、というのは性格の傾向ですよね?

 ケチである、手が早い、慎重であるなどは行動の傾向であると言えるでしょう。

 しかし、現実でもTRPGでも「個性」というのはその人物を「外から見て」判断される物です。

 ですから、「粗暴に振る舞うが実は心優しい大男」であっても、「実は優しい」部分を他人に見せる機会がないと、ただの「粗暴な大男」になってしまいます。

 そこから考えると、「個性」を演じる場合、実際に行動の端々に「個性」を滲ませる事が必要になります。

 行動に滲ませたくない場合、プレイヤーの宣言時に「本当は助けたいけど、本人のために心を鬼にして”お前の行動の結果だ。お前が責任を取れ”と言います」と言う等の配慮が必要になりますし、それが口だけではない事を証明する為に、必要なシーンでは優しい行動を取らなければなりません。

 それができないと、キャラクターは「個性」を持っている事にはなりませんし、TRPGでは「個性」を持たないキャラクターと絡むのは非常に難しく、TRPGの進行や(自分を含んだ)皆が楽しむ事に大きな障害になってしまうのです。

 「個性」というのは、その人物の思考・嗜好・傾向など全て含めた大きな概念です。

 この「個性」はプレイヤーに任されている事が大半ですが、それだけに充分に注意して、かつ他人に対するアピールが可能なように演じなければなりません。

 そう、キャラクターシートの隅に走り書きした物が「個性」ではないのです。

 セッションを通してプレイヤー・キャラクター・マスターに理解された物こそがそのキャラクターの「個性」であり、だからこそTRPGでは「個性」が重要とされるのです。

 どうでしょう、貴方のキャラクターの「個性」は、貴方と同一ではないでしょうか……?

 能力値や種族・性別だけが異なる「貴方」ではなく、本当に別人のキャラクターに挑戦してみる、というのもTRPGの粋な楽しみ方なのではないでしょうか?

この記事を書いた人 Wrote this article

如月翔也

 如月翔也です。TPGとアナログゲーム、PCが大好きな中年男です。このブログでTPGについて色々触れています。コメントを貰うと非常に喜ぶのでお気軽にコメントをお願いします。


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