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08.スタイル

Dark Side》 2010/01/14 23:01

 最初に書いておくけど、これは俺の個人的意見だからね。

 長い事TRPGをやっていると、GMにせよプレイヤーにせよ、スタイルという物ができあがってくる様になるよね。
 今回は、そんなスタイルのお話を、ちょっとだけしてみよう。


 GMとか、プレイヤーとか、色々な人とTRPGを楽しんでいると、大体その人が「どんなスタイルでTRPGを楽しんでいるのか」というのが見えてくる。
 例えば、「ストーリー主導型のNPC多用GMで、悲劇メイン」とか、「戦闘重視プレイヤーで、マンチキンすれすれだけどリアルなキャラクターを演じる」とか、「プレイヤー自体がチンピラっぽいので3流チンピラRPGをさせると良いのではないか」とか。
 まあ、これは「如月翔也ってこうだよね」と言われる物を抜粋しただけなんだけど(苦笑)

 で、色々な(スタイルの)人と色々な(スタイルの)TRPGをやっていると、ちょっとだけ見えてくる物がある様な気もする。これは俺だけの考えなんだけど。
 それは、「TRPGはスタイルの遊び」という一面がある事と、「スタイル同士で対立する事が多々ある」という事、そして、恐らくはそのせいで「集団ごとに違う(スタイルの)TRPGが成されており、そのせいでいつまで立ってもTRPGはマイナーなんだろうな」という事。

 簡単にまとめてみたんだけど、まとめた方がわかりづらかったかな?

 要するに、サークルなりクラブなりコンベンションなりで色々見て回ると、「ゲーム性重視」とか、「演技(ロールプレイ/アビリティプレイ)重視」とか、「演技(キャラクタープレイ)重視」とか、あるいは「総合バランス型」とかの個々のスタイルが違ってくるという事があると思うんだよね。

 で、例えば「ゲーム性重視」の人に言わせると「キャラクタープレイ重視」は(ある意味)ゲーム性の無視であり、こんな人達と一緒にはゲームできないって事になる。
 「キャラクタープレイ重視」の人に言わせると「ゲーム性重視」は変形シミュレーションに過ぎず、TRPGじゃないから一緒にセッションしたくない、って事になってしまう。
 こんな現状が、TRPGには事実としてあると思うんだよね。

 その為に、TRPGはそれでなくてもマイナーな趣味(現状を認識すると、そう言わざるを得ないよね)なのにも関わらず、そのマイナーな中で更に「ゲーム」「ロール/アビリティプレイ」「キャラクタープレイ」「ストーリー」みたいなマイナーの中のマイナーという小集団に分裂してしまっているのではないんだろうか?と思うんですよ。
 で、結局TRPGはどれだけ愛好者を増やしても、その中で分裂を繰り返す(そして各個撃破されて消滅していく)から、いつまでたってもマイナーなままなんじゃないかな、って。
 まあ、酷い悲観主義かも知れないんですが、如月翔也は場合によってはペシミストなんで。


 じゃあ、こんな状況を引き起こしている元凶(じゃないかと俺が思った)スタイルって、一体なんなんでしょうかね?

 本来、ゲームとか趣味における「スタイル」っていうのは、一種の形式に過ぎない物なんですよ。
 例えば、将棋で言うと「矢倉」というスタイル、「穴熊」というスタイル、「棒銀」というスタイル。
 これはあくまで将棋のルール内で「これがいいなぁ」という形式/分派であって、あくまでも将棋の基本は変わらない。
 「矢倉」にすると、桂馬の動きが変わるかというと、そんな事は決して無い。桂馬はあくまで左右に1マス+上に2マスの複合移動に過ぎませんよね?

 俺は、これがゲームにおける「スタイル」であるべきだと思うんですよ。
 統合された一つのルールの元で、「これがいい」という自分なりの形式を求めていくのがスタイルの追求であり、それができるからこそ廃れない物なんだと思うんです。

 世界で一番簡単に楽しめる(と思う)ウノだって、ルールは簡単だけど、プレイヤーのスタイルによって全然難易度は変わってきますし、だからこそ長く世界中で愛好されているのではないでしょうか?


 さて、ここで話は戻って「TRPGのスタイル」について。
 先程、「スタイルの追求ができるからこそ廃れない」と書いたばっかりなんですが、TRPGはスタイルがあるにも関わらず廃れてます。何故でしょうか?

 普通であれば、「そういう事もある」で片づいちゃうんですけど、TRPG愛好者(っていうかTRPG狂)の俺としては、もうちょっと追求してみたいと思います。

 何故、スタイルがあるのに廃れるのか。
 俺は、それが「スタイルに間違いがあるから」だと思うんですよ。

 TRPGっていうのは「色々な要素」があって、その中で「要素」を特化する事でスタイルを確立する事自体にはなんら問題はないと思います。
 が、「要素を特化する」中で、他の要素を切り落としている為に、他のスタイルをも阻害する物にしているのではないかと。

 例えば、某有名トレーディング(コレクタブルだったっけ?)・カード・ゲームで「俺は直接攻撃呪文だけでいいんだ〜」というスタイルの人が大勢いたとして、「直接攻撃呪文だけのコレクタブル・カード・ゲーム」を作ったとして。
 長続きする訳がありませんな。
 あるいは、「俺は呪文操作系だけで十分だ〜」というスタイルの人がいて、それだけのカードゲームを…作る事も難しいでしょうが、それを定着させるのはもっと難しいでしょう。恐らくは俺が歌手としてトップスターになる以上に。
 要するに、このコレクタブル・カード・ゲームは「攻撃呪文使い」とか「呪文操作使い」とか、あるいは「大型モンスター召喚師」という様々なスタイルを内包していて、その様々なスタイルがある事自体が魅力の一つなのですから。

 それに対して、今のTRPGはどうかというと。
 言ってはまずいのかも知れませんが、商業ベースの物でも、同人ベースの物(俺のLuna Arcを含みます)でも、1つのスタイルしか提示していない物であり、同時に他のスタイルを拒絶する物ばかりなんですよね。
 これではTRPGに広がりがある訳がない。

 TRPGというのは基本的に小集団でコツコツ行う物ですし、その集団によって使っているルールはほぼ固定されてしまう。
 そうすると、初心者が最初にTRPGをした小集団が偶然「自分に向かないスタイル」の物であったら、その初心者は「TRPGって駄目じゃん」と思ってしまう可能性がメチャクチャ高い。
 しかも、他のスタイルが無いばかりかそれを拒絶する物ばかりだと、「他の集団とのツナギを作る事」すらも難しく、TRPG愛好者の間は更に分断されてしまいますね。

 要するに、これではイカンと言う事です。


 嘆いてばかりでは仕方がありませんから、それではこれからTRPGのスタイルはどうするべきなのか、という事を考えてみましょう。

 前提として、「現状のTRPGのスタイルは間違っている」という事にして、どこが駄目か、どうするべきかを考えてみると、これは結構簡単に答が出る問題のはずです。

 別に、スタイルを追求する事自体はなんら悪くはないのですから。

 駄目なのは、「1つのスタイルに固執して、他のスタイルを阻害する事」だと思うんですよ。
 「TRPGはストーリーとキャラクタープレイだ。だから、システムレス・プレイを選択する」というのは駄目なんです。っていうか、これはTRPGではない。
 「TRPGは役割演技が全てだ。だから、キャラクタープレイは一切ゆるさない」というのも全く駄目なんですよ。これもやっぱりTRPGではない。

 スタイルを追求するのであれば、このように考えて、やってみて欲しいんですよ。
 「俺はこのスタイルが好きだから、比重を重くする。でも、他の要素も比重を0にはしない
 今TRPGにある要素のどれか1つでも比重0にした瞬間、それはTRPGではなくなってしまうんです。いや、TRPGと呼ぶべきではない物となる。

 そうする事で、1つの集団に様々なスタイルを内包させる事ができますし、スタイルの対立を減らす事ができるはずなんです。

 そうやって行く事でしか、今のTRPG愛好者の減少傾向に歯止めをかける手段は無いのではないかと思うのですが…


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