32.TRPGで勝つ方法

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 最初に書いておくけど、これは俺の個人的意見だからね。

 今回は、[Tribe]やこのページの根幹を覆す、「TRPGで勝つには!」という内容について。

 結局、TRPGだって多人数でやってるんだから、マルチプレイヤーゲームに他ならないのさね。


 さて。

 今回は、ぶっちゃけた話、TRPGで勝つ方法について、論理的に触れてみようかな、と思います。

 ま、怒り出す前に、ちゃんと一通り読んでみて下さいな。

 それでは。

 まず最初に、「どうやったらTRPGで勝った事になるんだ?」という所から考えてみましょうか。

 将棋では、相手の王将を取れば勝ちです。

 チェスでは、相手のキングを中心とした9マス全てを押さえる事ができれば勝ちです。

 他にも色々と例は出せますが、結局は勝つという事はルール上で決められた「勝ちの条件」を満たす事を指す訳ですね。

 しかし、大抵のTRPGのルールを熟読しても、「勝ちの条件」なんていうのは書いていませんよね?

 じゃあ、どうすればTRPGで「勝った」事になるんでしょうか?

 これは、こう考えてみるとわかるはずです。


・基本的に、みんなは楽しむ為にTRPGをしている。

・TRPGはマルチプレイヤーゲームである。

・基本的にマルチプレイヤーゲームの「勝敗」は「何かの大小」によって決まる。

・マルチプレイヤーゲームは基本的に皆が「1つのポイント/概念」を競う。

 上の4つの条件から考えると、最も楽しんだ人が勝ちなんですね。


 さて、TRPGでは最も楽しんだ人が勝ちと言うところまでは(なんとなく)わかって頂けたでしょうか?

 では、続いて最も楽しむという事について考えてみましょう。

 「楽しい」「楽しむ」と言ったところで、人の個性や感性は色々でしょう。

 同じ様な事を楽しんだとしても、Aさんが楽しむのとBさんが楽しむのでは「楽しむ」質も量も変わってくるはずですね?

 しかし、それでは「比べあい」ができません。

 ですから、「最も楽しむ」と言うのを明確にするには、明らかに楽しんでいる時間の長短で測るべきだと言えるでしょう。

 従って、TRPGで勝つためには、誰よりも長い間楽しみ続けていればいいという結論に達しますね。


 それでは、TRPGで勝つには最も楽しむ事であるという事と、最も楽しむとは、最も長く楽しみ続ける事を指すという所までは話が進みましたね。

 それでは、続いて「TRPGで勝つ」為のハウツーの話を致しましょう。




 TRPGで「勝つ」為には、最も長い間、楽しみ続けなければなりません。

 しかし、残念な事に、プレイ時間というのは限られてしまいますし、プレイ人数が多ければ多いほど、「時間」という資源は無駄遣いされてしまいます。

 ここでは簡単な例として、プレイ時間実質6時間、GM1人とプレイヤー6人でのセッションを考えてみましょう。

 まず、プレイヤーに与えられる時間とGMが話す時間はほぼ同等だと考えると、GMが1人で3時間使ってしまいますので、残る時間はプレイヤー1人毎に30分程度です。

 TRPGに「勝つ」事を意識する場合、このプレイヤー1人あたりの時間は30分ほどしかない事を考えなければなりませんよね。

 しかし、ここで「GMの時間」を楽しむ事ができれば、どうでしょうか?

 自ら宣言や行動するだけでなく、GMの語りや描写などを楽しむ事ができれば、GMの時間を共有できる訳ですから、GMの時間である3時間に自分の時間30分を足しあわせて、3時間30分の間楽しんだ計算になりますよね?

 そうすれば、普通はGMの一人勝ちであったはずの「楽しむ時間」ですが、GMと比べても30分長く楽しんだ計算になります。

 これは、必死になってGMの時間を横取りするよりも、ずっとスマートな方法であると言えますね。




 また、プレイヤー同士の時間に関しても、同じ事が言えます。

 例えば、プレイヤーA・B・Cの3人に30分ずつ時間があるとして、プレイヤーBがAの時間を15分、Cの時間を15分ずつ共有すれば、最終的な「一人当たりの時間」はAとCが30分であるのに対してBは合計1時間楽しんだ計算になります。

 逆に、プレイヤー同士で時間の奪い合いをした場合、結局与えられた時間は30分が3つに過ぎませんから、全員が30分を共有しあった場合の1時間30分が3つに比べると、明らかに「楽しめる時間」が短くなってしまいます。

 ですから、結局は時間の奪い合いをするよりも、上手く時間を共有しあう方が最終的なスコア(時間)は大きくなるんですね。

 これは、どんなマルチプレイヤーゲームでも言える事なのですが、騙されて損をしない限り、敵対ではなく同盟する方が有利である
と言う事なのです。

 無論、中に1人でもだまし討ちをするようなプレイヤーがいれば話は変わってきますが、同盟を組んでいるプレイヤーが多ければ、結局は騙した方が最終的に損をする事になりますし、次からはTRPG自体に参加させて貰えなくなるでしょうから、少なくとも利口な方法ではないという事になりますね。

 皆で手を組んで、同着一位。

 気持ちの上では「最も”深く”楽しんだ」つもりで。

 実は、これがTRPGに「勝つ」(=負けない)、一番の方法なんですね。

この記事を書いた人 Wrote this article

如月翔也

 如月翔也です。TPGとアナログゲーム、PCが大好きな中年男です。このブログでTPGについて色々触れています。コメントを貰うと非常に喜ぶのでお気軽にコメントをお願いします。