さて、TRPGをプレイする際は、基本的に最低でも2名以上の参加者がいます。
(ゲームマスター1名とプレイヤー1名でで最低2名ですね)
そして、2人以上の人間が集まるという事は、それは小さくとも一つの「集団」であり、その集団を維持するためには「マナー」が必要となります。
とはいえ、「マナー」というのは不文律であり、明確な決まりというものは特にありません。
しかし、それではあまりに無責任ですし、TRPGをプレイしている人自身が判断に迷う事なども大いにありえますので、ここでは簡単に「TRPGに求められるマナー」というのを挙げてみようと思います。
はじめに「ゲーム」としてのマナーですが、これには「イカサマをしない事」が挙げられます。
TRPGは賭博ではなく、手練を競うものでもありませんから、ダイスなりカードなりについて「プレイヤーが」イカサマをしてはなりません。
ダイス目やカードの配分がどんなものであれ、その幸運、あるいは不運を楽しみましょう。
また、TRPGはゲームですから、「自分が楽しむ」のは当然の事です。
しかし、ここで注意したいのが、「自分が楽しむために他人が楽しむのを邪魔してはいけない」という事です。
これは、TRPGが他のゲームと違い、参加者全員に楽しむ権利があるゲームだからです。
「他人が楽しめ、しかも自分の楽しい」ゲームをする事ができれば、理想的ですよね。
次に、ロールプレイング面でのマナーですが、「自分のスタイルを他人に押し付けない」という点が挙げられます。
TRPGの演技には役割演義と人格演義があり、そのバランスによって個々人のスタイルがあります。
このスタイルに関しては「極端過ぎてはならない」という目安があるだけで、どれが正当(あるいは正統)であるというものはないのです。
「他人のスタイルを許容した上で、自分のスタイルと追求する」、あるいは「互いのスタイルを融合させ、共通のスタイルを築き上げる」という姿勢が重要なのではないでしょうか?
また、プレイに望む際のマナーですが、「プレイに【プレイヤーの】私情を挟まない事」も重要です。
プレイヤー同士の関係はキャラクターには一切関係ないものですし、プレイヤー同士の私情が挟まるとゲームは途端につまらないものになってしまうでしょう。
ゲームに「キャラクターの私情」は挟んで当然ですが、プレイヤーの私情を挟むのは、TRPGとしては間違っていると言えるのではないでしょうか。
さて、上記の「基本的なマナー」を見てみると、主に2つの共通事項が見えて来ると思います。
それは、「自分がされて嫌な事は他人にしない事」と、「自分が良いと思うものでも、他人に押し付けない事」という2点です。
更に踏み込んで考えると、「押し付けられる事=嫌な事」なので、「自分が嫌な事を他人にしない事」の一点に絞り込めるかも知れませんね。
そして、これこそがTRPGで(むしろ、一般社会でも)求められる、「必要とされるマナー」なのです。
TRPGはあくまでも「遊び」であり、「趣味」の一分野に過ぎません。
そして、嫌な思いをしてまでその「遊び」をしたいという人は、そういないでしょう。
ましてや、その「遊び」で嫌な思いをしてしまったら、その「遊び」に対して隔意を抱いてしまうはずです。
だからこそ、マイナーな趣味であるTRPGでは、より「マナー」が重要なのです。
折角のTRPG仲間やその候補が減ってしまう事のないよう、楽しくTRPGをプレイしたいものですね。
P.S.
どうも今回の記事では「〜しない事」というマナーが多いですが、マナーは束縛であり、束縛は禁止によって作られる物ですので、今回はどうかご容赦下さい。