033:役割分担の重要性

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 TRPGでは様々な場面で「役割分担」が行われています。

 例えば、戦闘時に壁となって仲間を守る人、回復魔法で仲間を癒す人、交渉場面で主導権を握る人、あるいはパーティの共有財産を管理する人、面白いギャグでパーティの気持ちをほぐす人など、様々な意味での「役割分担」が(意識的にせよ、無意識にせよ)なされているはずです。

 実は、この「じゃあ、私は〜という役割ね」という「役割分担」は、TRPGをTRPGとしている最も重要な要素なのです。

 TRPGの魅力の一つに、「ロールプレイ(Role Play)」というものがあります。
 これは、様々なコンテンツで振れていますが、「ロールプレイ」とはすなわち「役割を演技する事」であり、これがTabletalk Role Playing Gameの楽しみであるのは当然の事とも思えます。

 しかし、実は「役割分担」はもう一つの意味の演技である「人格演技(キャラクタープレイ、と呼びます)」の観点でも、とても重要なのです。

 キャラクタープレイでは「1人のキャラクターを表現する」事を重要視します。
 そして、「1人のキャラクターを表現する」という事は、すなわち「リアルなキャラクターを演技する」という事です。

 そうすると、リアルなキャラクターである以上、万能なキャラクターではありませんから、キャラクターが冒険に立ち向かう場合、普通は「足りない部分」があり、それを補う必要があります。

 つまり、「自分の得意分野を必要とする、自分に足りない能力を持った者」を探し求める訳です。
 その結果、1つの冒険者パーティが結成されます。

 つまり、普通であれば、パーティの結成は「役割の分担」を求めて行われている訳です。
 すなわち、個々のキャラクターは互いに最低限の情報として「誰々は〜という役割を果たせる」という事を知っており、その分担がなされている、と考えるのが自然です。
 そして、パーティとして行動している中で、友情や愛情、仲間意識が産まれ、それによって個々人の個性が引き出されて行くはずです。

 そのように考えると、パーティの一員であるという事は、それだけで「パーティ内での役割分担を求められ、それをこなしている」という背景設定を持っているという事になります。
 そして、「1人のキャラクターを表現する事」が目的である「キャラクタープレイ」においては、この根本的な背景設定を無視する訳にはいかないんですね。

 その背景設定を守った上で、「この場合だけは心情的に役割分担に協力できない」という事はあっても良いと思います。
 しかし、その前提を守らない上で、「常に役割分担に協力できない」というのは、あまりにもリアリティがないと思いませんでしょうか?

 「役割」を大事にするロールプレイでも、キャラクターを大事にするキャラクタープレイでも、「役割分担」というのはとても重要な事なんですね。

 みなさんも、あえて「役割分担」を重要視したキャラクタープレイに挑戦してみませんか?
 きっと、キャラクターの「好き勝手な主張」ではない、「正当な主張」が聞かれるのではないかと思いますよ。

この記事を書いた人 Wrote this article

如月翔也

 如月翔也です。TPGとアナログゲーム、PCが大好きな中年男です。このブログでTPGについて色々触れています。コメントを貰うと非常に喜ぶのでお気軽にコメントをお願いします。