032:行動の整合性

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 このコラムを問わず、TRPG GigaFreaks!内ではよく「リアリティ」という言葉を使っています。
 それは、あくまでも個人的な意見ではあるのですが、私が「TRPGにはリアリティが重要だ」と思っているためです。
 むしろ、「リアリティが重要だ」というよりも、よりTRPGを楽しむためにはプレイヤーやゲームマスターを問わず、リアリティを重視する事がよりよい結果につながるのではないか?と思っているのです。

 この点について、何故私がそう思うのかについてはまたの機会にお話をするとして、今回は「どうすればよりリアリティが出るか?」という事を考えてみたいと思います。

 TRPGとは、基本的に幻想世界を舞台としたゲームです。
 例えば、そのジャンルが現代物であれ、学園物であれ、TRPGの舞台はあくまでも偽物の世界であり、やはり幻想世界といえるのです。

 これは、すなわちTRPGの舞台はフィクション物の小説や映画と同じ、「架空の世界」に根ざしているという事です。
 では、フィクション物の小説や映画のように、フィクションでありながらリアリティのあるTRPGをすることはできないものでしょうか?

 この仮定に対しては、実際の小説や映画に、その手法を見る事ができます。
 小説や映画で使われる手法としては、リアリティを出す」ためにキャラクターの言動に「論理的・感情的を問わず、必ず整合性をつける」事をしているのです。

 小説や映画では、あくまで「登場人物(=キャラクター)」に感情移入して貰う必要があります。
 そのためにはキャラクターの行動を見せる(魅せる)必要がありますから、キャラクターの行動には必ず何らかの理由があり、それを読者(あるいは観客)に対してその理由をアピールしているのです。
 このアピールによって、読者(あるいは観客)はキャラクターの行動の理由を知り、行動の整合性を知る事で、登場人物を「紙の上の存在」(あるいはXXという役者)ではなく、「〜という登場人物」として、リアルに感じる事ができる訳です。

 この方法は、そのままTRPGにも流用する事ができる方法です。

 本来的な意味ではTRPGでは「キャラクターを見せる(魅せる)」事は必要とは言えませんが、TRPGは大勢でプレイするものです。
 そうすると、1人1人が自分のキャラクターの行動の整合性を考え、それを演じる事は互いのキャラクターの理解を深める手助けになりますし、互いがリアリティを出す事で、よりリアリティのあるセッションを作り出す事ができるのです。

 こうして、よりリアリティのあるセッションをする事で、今までにない葛藤が産まれたり、考えた事のなかった「キャラクターの内面」にまで踏み込む事ができるようになりますから、よりTRPGを楽しむ事ができるのではないでしょうか。

 架空の世界だからこそ、キャラクターにリアリティを求める事も、また楽しいものですよ。

この記事を書いた人 Wrote this article

如月翔也

 如月翔也です。TPGとアナログゲーム、PCが大好きな中年男です。このブログでTPGについて色々触れています。コメントを貰うと非常に喜ぶのでお気軽にコメントをお願いします。