020:個性と強さ

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 最近の演技指向TRPGでは、作りたてのキャラクターでも戦闘面では結構強い、という物が多く見られますね。

 そのためか、普通の(演技指向ではない)TRPGをする時、「キャラクターが弱いと個性が立たないんですよね〜」というプレイヤーを見かける事があります。

 でも、ここでちょっと考えてみましょう。

 キャラクターが弱いと、個性は立たないものなのでしょうか?

 私は、これは違うと思います。

 戦闘面に関して「強い」「弱い」というのは、明らかに個性の一部だからです。

 足が速い、顔が良い、声が大きい、気が弱い、というのは個性です。

 それと同じレベルの個性として、(戦闘で)「強い」「弱い」というのがあるんですね。

 ですから、キャラクターが戦闘で弱くても、充分に個性は出せますし、むしろ弱い方が個性を出しやすいとも言えるでしょう。

 例えば、ただの雑魚との戦闘でも、弱いキャラクターであれば、なんとかしてそれを回避しようとするでしょう。
 それは、演技としてできる物ですし、それを演技する事でキャラクターは充分に立ちます。

 重大な敵との戦闘では、弱いキャラクターは、自分が弱い事を自覚した上で闘う決心をし、そして勝つ為にあらゆる手段を使うでしょう。

 強いキャラクターであれば、雑魚相手には「普通に」闘うでしょうし、重大な敵相手にも「ひるむ事なく」闘うでしょう。
 でも、それだけです。

 背景設定や主義・主張という絡みがなければキャラクターは立ちませんし、そのような絡みがあれば、弱いキャラクターでも充分にキャラクターを立たせる事ができるのです。

 そう、ですから、キャラクターを演じる・立たせる事にはキャラクターの強さは関係ないのです。

 強い・弱いはあくまでも個性の一部に過ぎません。

 キャラクターの強さや、システムの問題をあげる前に、自分の作ったキャラクターの全体の完成度を考えてみると、もっと色々な演技を楽しめるのではないでしょうか……?

この記事を書いた人 Wrote this article

如月翔也

 如月翔也です。TPGとアナログゲーム、PCが大好きな中年男です。このブログでTPGについて色々触れています。コメントを貰うと非常に喜ぶのでお気軽にコメントをお願いします。