036:マスターとの共同作業

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 TRPGは、「ゲームマスター」と「プレイヤー」という2種類の役割の人間が、共同作業で進めていくゲームです。

 もう少し掘り下ると、GMの示した状況を元に、プレイヤーがキャラクターを行動させ、その行動を元にGMは状況を変化させ、その新しい状況をGMが示し、それに対しプレイヤーがキャラクターを行動させ……という、「相手の行動に対応しての行動」を繰り返す、まさに共同作業であるという事です。

 これらの「要素」は、GM及びプレイヤーの守るべき、最低限のルールでもあります。

 すなわち、
・プレイヤーはGMの提示した状況を元にキャラクターを行動させる。
・GMはキャラクターの行動を元に状況を変化させる。
 という、2つのルールです。

 この2つのルールが無いものは、TRPGでは有り得ません。
 GMが状況を与えたにも関わらず「キャラクターが何も行動しない」のはTRPGではありえませんし、キャラクターが行動を取ったにも関わらず「状況が一切変化しない」というのはTRPGではないのです。
 (この場合、理由があって「あえて行動しない」というのは一つの行動ですし、理由があって「行動したが状況は変わらなかった」というのは状況の変化だと考えられます)

 これは、TRPGが「コミュニケーション」によって楽しむという、比較的新しいジャンルの遊び(年季はそれなりにあるのですが)である、という事実に基づくものでしょう。

 そして、この2つのルールこそが、TRPGの醍醐味であると言えるのではないでしょうか?

 TRPGは「ゲーム性」「物語性」「キャラクター性」「リアリティ」という様々な魅力を持った遊びですから、GMやプレイヤーをしている時には楽しさのあまり、「自分が楽しむ」事に没頭してしまう事もあると思います。
 しかし、これらの魅力のほぼ全てが、「他者との関わり」や「共同作業」によって生み出される物なのです。

 そのため、「自分が楽しむ」事だけに没頭してしまった時点で、共同作業としてのTRPGの魅力は消え失せてしまう物なのです。
 ですから、TRPGをプレイする際は、TRPGがGMとプレイヤーの共同作業である事を忘れてしまってはいけないのです。

 キャラクター同士の関わりだけでなく、プレイヤーとマスターの関わりについても考えてみると、実にスムーズかつ楽しくTRPGをする事ができると思いますよ。

この記事を書いた人 Wrote this article

如月翔也

 如月翔也です。TPGとアナログゲーム、PCが大好きな中年男です。このブログでTPGについて色々触れています。コメントを貰うと非常に喜ぶのでお気軽にコメントをお願いします。