この記事は約 2
分で読めます
※このコラムは「TRPGの変遷(第1世代)」「TRPGの変遷(第2世代)」の続編です。
こうして「異世界」全体を表現するに至ったTRPGですが、プレイヤーはまだ満足しませんでした。
「独特の世界」、「独自の歴史」そして「特徴的な街」、更に「個性的なNPC」が揃った所で、プレイヤー達は今度は自分のキャラクターも「個性的」である事を望んだのです。
これは全く当然の成り行きでもあります。
「現実世界」であろうが「異世界」であろうが、人間というものは画一化された存在である訳がないのですから。
また、「個性的なキャラクター」を、ゲームマスターの専売特許にしてしまう程、プレイヤー達はおとなしくはありませんでしたし、競って個性を演出する程度には「楽しみ」に貪欲だったのです。
そして、TRPGは今度は「キャラクター」を表現する物へと変化しました。
キャラクター毎に異なる「特徴」や、クラス毎に異なる「制限」、それにプレイヤーの考えたキャラクターの背景設定を許容できるルールシステム、物語的なルールの処理方法といったものが整備され、マスター/プレイヤーに提供されました。
これによって、TRPGは「キャラクターの立った物語」を演出する事ができる様になり、「映画」や「小説」の様に物語を綴る事を優先させる事ができるようになって行ったのです。
※このコラムは次のコラムに続きます。