TRPG哲学・本質論 2nd page

0148:楽しいなら買いましょうよ

今回はちょっと重いというか、人によっては嫌に思うかもしれないお話を。真面目にTRPGを考えると避けては通れないお話なので、ぜひおつきあい下さい。 TRPGって、集団でプレイする場合ルールブックが最低1冊あれば遊べちゃうんですよね。そういう意味ではルールブック単体は決して安くはないんですが、コストパフォーマンスで考えると決して高すぎるものではないと思います。 しかし、あえて言うんですが、TRPGを楽しいと思ってプレイしているなら、そのシステムは1人1冊買いましょうよ、と思うのです。 もちろんお小遣いに自由がない中でどこにどれだけお金を配分するか、という問題はついて回るのですが、ゲームソフ……

0132:システムの選び方

ふと思ったのですが、最近のTRPGは色々と特殊な設定があったり遊び方に推奨のプレイスタイルがあったりと幅が広がって来ていますので、TRPGシステムを購入する際には「それが自分にあっているか」を十分に吟味する必要がありそうです。 では、どうやって吟味するかというと、これはもう口コミの力を信じるしかないと思います。 例えばTRPG同好の士が集まっているSNSやコミュニティでの評判を見るですとか、Amazonなどで情報を収集するですとか、リプレイが発行されているものであればシステムを購入する前にリプレイを読んでみるなど、兎に角事前に情報を収集する事が良いのではないでしょうか。 無論、出ている……

0126:セッション中に休憩が欲しいです。

※いつもの事ですが、あくまで個人的な主観です。※ TRPGってほぼ一日使ってプレイする事が多いと思うんですが、セッション中、時々途中休憩が欲しくなります。 個人的にタバコを吸うという理由もあるのですが、禁煙中でもセッション中の途中休憩が欲しいな、と思っていたので、ちょっとここで書かせて貰おうと思います。 人間、一つの事に集中できるのは45分~90分くらいが限界だと言われています。 実際にゲームを開始してから2時間くらい経つと、セッションに対する集中力が削がれるというか、明らかに「サエていないな」という状態になる事が多いように思うので、上記の説は結構当たっているように思います。 せっか……

0123:「楽しい」と「面白い」

JJFさんの日記を読んで触発されましたので、今回は「楽しい」と「面白い」の違いを考えてみようと思います。 JJFさんの日記:「楽しい」と「面白い」 https://trpgsns.jp/openpne/web/diary/1363?comment_count=9(TRPGSNS参加者しか確認できません) 「楽しい」と「面白い」の違いについては、辞書的に色々調べる事もできるんですが、あえて自分の感覚で書くとこうなります。 ・楽しい:感覚的な物。何かに参加した時に覚える感覚。 ・面白い:知的な物。一歩引いて見た時に感じる知的好奇心。 「楽しい」はあくまで感覚的な物になりますので、何かに参加……

0115:<暴論注意>アクチュアル戦闘メインは苦手です

※本日の日想は暴論というか、個人的主観があまりにも強いので、読んだ方に不快感・嫌悪感を抱かせる可能性があります。先にお詫び申し上げます※ 私は個人的にアクチュアル戦闘自体は物凄く好きなんですが(上手くはないです。どっちかというと下手の横好き)、シナリオの8割がアクチュアル戦闘だとか、ダンジョンに入った瞬間からアクチュアル戦闘システムで移動・行動を管理するセッションだと萎えます。 なぜ萎えるかを考えてみると、シミュレーション部分に特化しすぎていて「TRPGじゃない」と感じてしまうからだという事に気づきました。 TRPGは色々な要素が絡み合ってTRPGというものを作り上げていると思うのですが……

0113:リーダーのお仕事

TRPGをやっていると、パーティのリーダーだったりサークルのリーダーだったり、とにかくリーダーと名の付く人と接する機会が多くなるかと思います。 (我ながら酷い書き出しだと思っております……) パーティなりサークルなり、もしくは社会上でのリーダーと言う者を見てきて思うのが、「リーダーの仕事は決める事と、決めた事を守らせる事だよなぁ」という事です。 何か物事が起こった時に、それに対して「どうするのか」を決め、それを守らせる事がリーダーの究極的なお仕事のような気がします。 逆に言えば、皆が従ってくれるのであれば決め方は論理思考でも占いでもなんでもいいという事になるんですが、普通は論理的じゃな……

0098:楽しいセッションにするために。

楽しいセッションにするには「自分がされて嫌な事はしない」という原則があり、これは結構みんなの間で徹底されていると思います。 それでも楽しくないセッションになってしまう事はままあると思うんですが、それを避ける為にはもう一歩踏み込んで考えてみるといいかも知れません。 【自分がいいと思う物でも人に押し付けない事】 簡単な事ですが、人に何かを押し付けられるのは皆好きじゃないと思います。 そういう意味では「自分がされて嫌な事はしない」と同じなんですが、気づかずに人に押し付けている事って結構多いような気がします。 このあたり、ちょっと気をつけてプレイすると雰囲気の良いセッションが楽しめるように思……

0095:TRPGについて言いたい事。

日想最初から訳の分からない事を書いてみようと思います。 TRPGのサイト(https://trpg.gigafreaks.com/)やblog(http://blog.trpg.gigafreaks.com/)を持っているんですが、どうしても書こうと思っても書けないタイトルがあります。 それは、「TRPGとは何か」です。 TRPGについて思う事や考える事は多々あるんですが、「TRPGって楽しいんだよ!」という事を「TRPGとは何か」に盛り込もうとすると、どうしても上手く書けないんですね。 TRPGには色々な魅力があって、その全てを挙げて行くととんでもない量になって読みきれる物ではなく……

0090:【TRPGな話】TRPGスーパールーキー育成計画

実はうち、嫁も自分もTRPGゲーマーでアナログゲーマーです。 今四歳になる長男をTRPGのスーパールーキーに育ててやろうと画策中なんですが(アナログゲームはできるようになってきた)、これがなかなかに難しい気がする。 アナログゲームの場合、小一時間の集中力で遊べるので、それなりにお付き合いプレイができるし、子供も飽きない。 でも、TRPGをしようとした瞬間、集中力の問題も出てくるし、そもそもどうやってTRPGへの導線を作ってやればいいのかが分からない。 この問題を根っこから考える場合、まず自分の「TRPGとは何か」、嫁の「TRPGとは何か」をはっきりさせないと、どこから徐々に染めていく……

0077:初心者に優しいプレイ

さて、仲間内でフォーマルプレイをする時の「よくあるパターン」として、「TRPGを初めてする人」や「TRPG経験の短い人」を加えてのプレイ、というのがあげられると思います。 そもそもTRPGというのは「概念を知る」よりも一度プレイした方が分かり易い類の物ですから、興味のある人を誘ってみるというのはよくある事だと思います。 ですが、初めてする人や、経験の短い人(便宜上、ここでは初心者と書きます)を加えてプレイする時には、普通にフォーマルプレイをするよりも気を付けなければなりません。 ちょっと考えてみればわかる事ではありますが、TRPGにどっぷりと浸かり込んでいる人間とは違い、初心者というの……

0057:ファンタジーの種別

さて、TRPGの定番ジャンルと言えば、やはり「Fantasy(ファンタジー)」でしょう。 しかし、このファンタジーという言葉、あるいはジャンルは非常に曖昧な物なんですね。 そこで、今回はファンタジーについて、ちょっと詳しく考えてみましょう。 最初に、Fantasyという言葉についてですが、これを直訳すると「空想」となります。 つまり、辞書的な意味でいうファンタジーというのは、「人の頭の中で想像される物」という訳で、ちょっとしたフィクションのある物や、常人では到達できないレベルのノンフィクションなど、常人が「空想」するしかない様な物、全てをファンタジーと言う訳です。 しかし、文学とい……

0056:情報料

剣と魔法のファンタジーには、大抵は盗賊ギルドという大きな組織があり、盗賊ギルドでは一般人の知らないような情報が飛び交っています。 そして、その情報を得る為に、パーティの盗賊がギルドに情報料を支払って情報を買うというシーンはよく見られるシーンでしょう。 しかし、日本人の常識から考えると、「情報」に金を払うのは馬鹿らしい事であり、不自然な事と思われる事が多々あります。 この「常識」の違いは、どこから生まれてくるのでしょうか? それは、ファンタジーの世界(あるいは欧米の世界)が、「情報の質は行動の質に直結する」という世界だからなのです。 日本を含む、昨今のIT事情を見ると分かる様に、1つ……

0043:盗賊

さて、このコラムでは「戦士」「魔法使い」「神官」と、ファンタジーRPGの定番クラスの3つまでを題材にしてきました。 定番クラスとして、残るは「盗賊」ただ一つです。 今回は、この「盗賊」キャラクターについて、軽く触れてみましょう。 「盗賊」について最初に書くべきなのは、実際の中世ヨーロッパとファンタジーTRPGでの盗賊は全く別物である、という点です。 ファンタジーTRPGでの盗賊は戦ったり、罠を解除したり、情報を集めたり、交渉したりと、ある意味ではパーティの雑用係とでも言うべき様々な能力を駆使する存在です。 それに対し、実際の盗賊はそのまま「こそ泥」であり、人の財布を狙って生きている……

0042:モンスター

ファンタジーTRPGを語る上で、絶対に外せないと言っても良い要素の1つにモンスターの存在があげられます。 この「モンスター」というのは、まあ「怪物」という意味と考えて問題はないでしょう。 今回は、この「モンスター」について考えてみましょう。 ファンタジーTRPGではライオンの様に「現実に存在する生き物」から巨大アリの様な「現実の生き物とちょっと違う生き物」、あるいはドラゴンの様に「現実に存在しない(とされる)生き物」や、ゴブリンのような「幻想世界の生き物」、そしてダークエルフのように「人間ではないが怪物とも言えないような生き物」などを含んだ、様々な生き物(あるいは生きていないなにか)が……

0026:TRPGにおける「神」の存在

昨今のファンタジーTRPGでは、背景となる世界の要素の一つとして、「神」の存在が規定されている物が大半です。 そして、その設定の多くは「唯一神」ではなく、「多神教」であるとされている事が多いようです。 ですが、ここで現代人である我々にはちょっとおかしいな?と思うような背景設定があります。 それは、多くの神があり、それぞれに多くの信徒を持っている割には、宗教同士の深刻な対立という要素が欠けている、という部分です。 現実世界の歴史を振り返ると、宗教が違うという事はすなわち相手は邪教徒であるという事であり、宗教という全人類の幸福を求める者(宗教家・信徒)同士が血で血を洗う深刻な対立状態を長……

0024:リスクとリターン

今度はちょっと近代的な考え方をしてみましょう。 では、問題です。 「職業として冒険者をする場合、最も注意しなければならない事は何でしょうか?」 私は、(意外かもしれませんが)「リスクの管理」であると思います。 冒険者と言えば、良く言えば自由人、悪く言えばゴロツキの類にも関わらず、「リスクの管理」とはいかにも商売人っぽい考え方に思えるかも知れませんね。 しかし、自由人(あるいはゴロツキ)だからこそ、リスクの管理には慎重でなくてはならないのです。 通常、行動に対するリスク(危険度)に見合うだけのリターン(見返り)がなければ、その行動は起こすべきではありません。 この原則は、通常は金……